約2〜3人に1人が浪人生

文部科学省が行った調査によると、医学部医学科の入試で19歳以上の人が合格した割合は例年50〜68％ということがわかっています。何らかの理由で高校を留年した人や、帰国子女の人などいろいろなケースは考えられますが、それを踏まえても19歳以上の人のほとんどは浪人生と考えて間違いないでしょう。

50〜68％ということは、合格した人の約2〜3人に1人は浪人生ということになります。合格できなかった人を含めると、さらに浪人生は多いのかもしれません。

何回浪人している？

医学部を受験する人、合格する人に浪人生が多いということはわかりました。実際、どのくらいの回数、浪人しているのでしょうか。

こちらも文部科学省の調査をもとに調べました。

以上のデータから考えると、現役で合格しているのが約35％なのに対し、1浪は約35％、2浪は約14％、3浪が約5％、4浪が約7％ということがわかりました。必ずしも年齢＝浪人しているというわけではありません。回数でいえば1回が多く、ついで2回、その次に4浪以上している人が多いです。予備校に通ったり寮に入ったりしながらも、諦めず努力し続けた人が結果を出していることがわかります。

通学する場合のメリット・デメリット

予備校に通学する場合のメリットは、寮費がかからないことです。
交通費はかかりますが、1年分トータルしても寮費よりは安く済みます。
医学部予備校だけでも学費がかなり高いので、寮費がネックになってしまう人もいるでしょう。
デメリットは誘惑の多い生活を送ってしまうことです。浪人生活の間は、いかに誘惑を断ち切って勉強に時間を費やせるかが鍵となります。自宅で生活していると、いろいろな誘惑がありますし、寮のように門限や規定がないので、勉強をメインにした生活リズムがなかなか作れないかもしれません。

寮のある場合のメリット・デメリット

寮のある医学部予備校を選ぶメリットは、勉強に集中できる環境が自動的に得られることです。
自宅では家族に干渉されますし、部屋にある漫画・テレビ・ゲーム・ネットなどの誘惑がありますが、寮にはそれがありません。また寮で生活しているのは同じ目標を持つライバルです。切磋琢磨できるライバルが近くで生活している環境は、学習へのモチベーションを保つ効果が得られます。一緒に頑張る仲間がいれば心強いです。

また寮には寮母さんがいるので、栄養がバランスよく取れます。脳を活性化させるためにもバランスよく栄養を摂ることは必要不可欠です。以上が寮に住む大きなメリットでしょう。

デメリットは、予備校代に加えて寮費がかかってしまうことです。
また今までとは違う環境で生活することになるので、慣れるまで時間がかかってしまう人もいるかもしれません。
寮は門限や生活上のルールがあることがほとんどですから、それがストレスになってしまう人もいるでしょう。
デメリットもありますが、医学部合格という面で見れば浪人生が寮で暮らすメリットは大きいです。