医学部入試について

もともと医学部の人気は高いですが、特に近年ではその傾向が強く、合格することは簡単ではありません。保護者の中には国公立大学の滑り止めに私立大学を考えている方もいらっしゃるでしょう。しかし、現在の私立大学は滑り止めにはならないと考えられます。

大学の医学部について

難関の受験を突破して医学部に入学できたからといって、全員が医師になれるわけではありません。医学部は6年間をかけて卒業することは広く知られていますが、留年する学生も多いです。大学にとって医師国家試験の合格率は重要なので、医師国家試験に合格が難しいと判断されると留年となるケースが見られます。

医師国家試験について

医学部を卒業したからといって、まだ医師になれるとは決まっていないのです。医師国家試験は全員が合格できるわけではありません。医師国家試験の合格率は85％から95％程度で、何年もかけて合格する人もいます。

上記が医師になるための大きな3つの壁で、この他にも経済的な大変さもあります。医学部は他の学部と比べて、多くの学費がかかります。しかし、勉強が忙しいためにアルバイトをする時間もほとんどありません。学費の維持も医師になるための壁となるケースもあるでしょう。

高校生の場合

医学部を目指す受験生の場合、1日の平均的な勉強時間は4時間から6時間ほどといわれています。
高校生の場合には学校で授業を受ける時間も勉強時間に入ると思われがちですが、こちらでは学校での時間はカウントされていません。1日の24時間から、学校にいる時間と睡眠時間を差し引くと6時間ほど残るので、勉強に充てられるのはこの6時間です。医学部を受験する高校生は、この6時間をしっかりと勉強に使っているようです。
また、高校生の勉強時間は学年によって異なり、1年生は3時間、2年生は5時間が目安です。

予備校生の場合

医学部予備校生の勉強時間は、1日10時間から13時間が平均です。高校生の場合は学校での勉強は勉強時間に含みませんでしたが、予備校生の場合は予備校での勉強はすべて受験に直結するものばかりです。
そのため、予備校での勉強も時間に含めています。予備校生の場合は勉強時間をたっぷりと確保できます。医学部を目指す医学部予備校生の場合には、勉強に充てられる時間はたっぷりと勉強に使う傾向にあります。

以上が医学部を目指す高校生と予備校生が勉強に使う時間であり、このくらいの勉強時間が必要といわれています。
それでは、医学部の受験では、なぜこのように長い時間の勉強が必要なのか、理由を見てみましょう。

医学部受験では、それぞれの教科で求められる得点率がとび抜けて高いということが大きな特徴です。
一般的な大学受験では、苦手教科があれば得意教科でカバーすることを考えるでしょう。
しかし、医学部受験では得意教科だけ高得点を取っても合格できるとは限らず、すべての教科で高得点を取らなければなりません。すべての教科で高得点を取るためには、他の受験生よりも多くの知識を得ておく必要があるでしょう。
一般的には「受験には出ません」などといわれる細かいことまで、医学部受験では習得しなければならないのです。